水辺利活用事業
300kgのマグロと渡り合った!?
油津の「チョロ船」を未来へ
チョロ船の歴史
かつて、カツオ・マグロ漁のまちとして栄えた油津。昭和初期、油津港がマグロ景気に沸いた時代に、漁師たちとともに海へ出ていたのが「チョロ船」です。
明治時代に登場した木造の帆掛け船で、全長はわずか約8メートル。小さな船でありながら、漁師たちは船の中で寝泊まりし、時には遠く枕崎沖まで漁に出ていました。
そして驚くことに、相手にしていたのは大型のマグロ。小さな船で荒い海へ繰り出し、大きなマグロと渡り合ったチョロ船は、まさに当時の油津の漁業を支えた存在でした。
船には、日南を代表する木材「飫肥杉」が使われています。油津の漁業、飫肥杉、そして港町として栄えた歴史。チョロ船は、そんな油津の物語が詰まった船でもあります。

油津の歴史を乗せた船を、これからも残していきたい。

時代が進み、エンジン船が普及すると、チョロ船は次第に漁の現場から姿を消していきました。しかし、油津がかつて「東洋一のマグロ基地」と呼ばれるほど栄えた歴史や、海とともに生きてきた人々の営みを今に伝えるチョロ船は、油津だからこそ残していきたい大切な存在です。
そこで日南市では、チョロ船を新たに建造し、その姿と文化を未来へつないでいこうとしています。ただ、船をつくって保存するだけではありません。
せっかく残すなら、実際に乗って、楽しんで、油津の歴史を感じてもらえる船にしたいと思っています。
「見る歴史」から、「乗って楽しむ歴史」へ。
新たなチョロ船を活用し、日本三大運河のひとつ「堀川運河」での乗船体験など、水辺を楽しむ観光コンテンツを充実させていきたいと考えています。
そのため現在は、チョロ船体験を定期的に実施していくための仕組みづくりや安全対策などを進め、堀川運河を楽しむ体験型観光につなげていくことを検討しています。
チョロ船を「残す」だけではなく、「乗る」「楽しむ」「知る」体験へ。たくさんの人にチョロ船を知ってもらい、実際に触れてもらうことで、油津ならではの文化を次の世代へつないでいきます。

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